東京大学大学院
工学系研究科

マテリアル工学専攻

研究紹介

生体を手本とし、その機能を代替したり模倣したりする材料・システムを、高分子ゲルを使って人工的に設計・構築することを試みています。

とくに、心臓のように一定条件下で自律的に拍動するゲル、「自励振動ゲル」を1996年に世界で初めて実現しました。その研究をさらに展開させ、自ら歩くゲル(人工尺取り虫)や蠕動運動するアクチュエータ(人工腸)、材料表面に修飾された高分子鎖が周期的に伸縮するポリマーブラシ(人工繊毛)、細胞のような構造・形態変化を周期的に起こすベシクル(人工細胞)、自律的にゾルゲル転移を繰り返す高分子溶液(人工アメーバ)などの創製を行っています。

また、バルクゲルの表面に着目し、表面構造・物性を任意に制御することで新たな機能性ゲルの創製を行っています。この研究では、ゲル相-水相/ゲル-細胞界面を熟知することで生体内組織モデルの構築、細胞培養材料の開発を行い、生体内で起こっている現象を理解することを目指しています。

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